ダイヤモンド相場に何が起きているのか?(2020改訂版)

ダイヤモンド相場に何が起きているのか?(2020改訂版)

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乱高下する相場模様


2019年はダイヤモンド相場が乱高下しました。
2018年あたりから「CVDダイヤモンド」いわゆる「合成ダイヤモンド」
がマーケットに出回り始めた影響からメレダイヤモンド相場の下落が始まりました。
特にSIクラスのメレや、黄色いメレが顕著に下落しました。
ブラックダイヤやブラウンダイヤのメレも大幅に下落しました。

例えばG-Hカラー、SI2クラス、0.05ct位のメレだと
{ガイ2万円前後}が相場でしたが、一時期は
{ガイ8千円前後}まで急落していた時期もありました。

2019年4月くらいから徐々に相場が戻り始めましたが
全盛期の相場まではいまだに戻っていないのが現状です。

そして2019年も終盤の9月辺りから
ルースダイヤモンド相場にも大きな動きがありました。


シンプルに表現すれば

「売れるルースは欲しい(から高い)けど、
売れないルースは在庫を持ちたく無い(から安い)」

です。私たち買取業界関係者はここにアンテナを立てないといけません。

「何が売れ筋で、何が売れない筋なのか?」

例えば2ヶ月に1回オークションで売却する法人さんは
今日買い取ったルースが売れるのは2ヶ月後ということになります。
今の時代、この2ヶ月で相場が変動する可能性が大いにあるので、
今まさに買い取ろうとしているダイヤモンドが売れ筋なのかどうなのか?のアンテナが必要になるよいうわけです。

では、どの様に想定すれば良いのか?
今回はそのお話をさせていただきたいと思います。

①ダイヤルースの査定はどの様な方法でされているのか?

先ずここから抑えていただく必要があります。
基本的にダイヤルースの査定には

「デビアス社発行のラパポートリスト」

が使われています。
(毎週発行と月1回の配信がありますが、月1回で十分だと思います)



上記が基本的な計算式になります。
(ラパの使い方動画を後日アップ予定)

以下が計算式の考え方です。
?

ラパ数値石目,カラー,クラリティ毎にリストから選択します。
カットはGOODが基準となっています。
為替ドル表記のリストの為、為替を掛ける必要があります。
100100の位を省略して記載してあるため、100を掛けます。
掛率ラパポートはデビアス社の卸値のリストです。
ダイヤ業者はその卸値に対して~~%掛けで取引を行います。


上記計算式に当てはめて計算するわけですが、
当然話はそんなにシンプルではありません。
例えばDカラーでもEカラーに近いモノでは掛け率が変わりますし
SI1でもSI2に近いモノとVS2に近いモノでは掛け率が変わります。

(この辺のダイヤモンド査定に関しては動画で配信予定です)

②買取店・質店が参考にする掛け率

この掛け率という考え方ですが
ルイヴィトンのそれと同じ考え方です。
ルイヴィトンの掛け率も人気不人気によって違いますよね?
ダイヤルースの場合はそれと全く同じです。

しかし、そこには基準値が存在します。

「ラパの4掛け」

ここが参考にすべき基準値です。
カットグレードがGOODベースで
ラパポートの数値の4掛けを基準とし、


それより高く落札されているダイヤルース=売れ筋
それより安く落札されているダイヤルース=売れない筋

と考えることが出来ます。
ですので、弊社で発行しているダイヤ相場表をベースに
この計算をしてみると

どの辺のグレードが売れ筋なのか?

は毎月アップデートしていただくことが出来ます。

是非お試しください!

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昨年(2019)はダイヤモンド相場にとっては大きな変化がある年でした。
ダイヤモンドは私たちリユース業界にとっては最も取り扱いの多い宝石です。
何が起きているのか?をまとめました。

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