一眼レフ時代からミラーレス新時代へ
昨今カメラ業界は揺れています。よく言われるスマートフォンの機能が上がってきてカメラが売れなくなってきているというだけでなく、ハイアマチュアやプロが使うカメラにおいても大きな変動が起きています。
ミラーレスの登場とソニーの台頭
その大きな変動とはミラーレスカメラの出現とシェアの拡大です。運動会のパパママ写真、写真愛好家やプロカメラマンが使うレンズ交換式カメラといえば「一眼レフ」でしたが、2008年ミラーレスカメラが出現してから変化が始まりました。
中でもソニーはフルサイズと呼ばれる大きなセンサーを積んだカメラを2013年に発売してから着実にシェアを拡大し、一眼レフのシェアを奪い続けています。
※光の像が上下逆さまに入って来るのをミラー、ペンタプリズムで反射させずにデジタルデータで逆転させているので、ミラーとペンタプリズム構造が省略できる分、ボディをコンパクトにできる。ただデジタル処理を行う分時間を要するので、早く動くものを捉えるのは苦手。
?
2強王者の図式が崩れ始める
一眼レフに強みを持つニコンとキヤノンは高性能なミラーレスを発売できず遅れをとっていましたが、2018年にようやく両社ともフルサイズミラーレスを発売しました。しかし、先行するソニーが市場を押さえているため、2019年末段階でニコン、キヤノンは販売に苦戦している現状です。強みのはずの一眼レフもユーザーがミラーレスに流れ販売台数を落とす結果となりました。
そして長年キヤノンとニコンがカメラの販売台数で1位2位を抑えていましたが、2019年度はニコンがソニーに2位の座を譲ることとなる見込みとなりました。
?
中古市場への影響とレンズ資産
これらのできことが中古市場にどのような影響を与えていくかを考えてみると、相場の激変という影響が考えられます。
その変動はカメラボディのみだけでなくレンズにも及びます。
カメラの世界ではユーザーの「レンズ資産」という考え方があります。
ユーザーが所有するカメラに装着できるレンズにある程度の制限があります。その為、人気の出たカメラボディに装着できるメーカーやマウントのレンズに需要が高まります。
またレンズは複数本持つことが多いです。
中古の場合、レンズの需要ポテンシャルは見逃せません。
Photo by?Alexander Andrews?on?Unsplash
しかしキヤノン、ニコンを含めミラーレスと一眼レフではレンズの互換性がありません。(アダプターでの使用は可)
ソニーが売れたという事はカメラユーザーは今までの一眼レフのレンズ資産を見切って新しい「レンズ資産」を築こうとしている事になります。その為、今まで安定した相場を持っていたレンズであっても急に売れなくなるということが考えられます。
15年ほど前、フィルムカメラがデジタルに変わった時にも同じような体験をしました。同じことがまた起きると考えています。この1年は相場、売れ行き、メーカー動向を注意深く見ていく必要があります。
この続きを読むには
この続きは有料会員に登録すると読むことができます。
続きを見る