●金券買取の相場動向について●
report:大島 聡弥
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各々、会社や店舗ごとに買取った金券の処分方法はあると思うが、多くは大手の金券ショップなどに売却するのが主流と思われる。某大手金券ショップのホームページに掲載されている買取金額の推移を見ると、2020年3月に入りパーセンテージを徐々に下げているのが分かる。
現在(※2020年4月6日時点)商品券、食事券、図書カードには変動は無い。
商材にもよるが、例えば旅行券。
2020年1月の時点では、某大手金券ショップのJTB・日本旅行券は額面の92%だったのが、2020年4月6日現在では88%に推移している。また、某大手金券買取ショップが郵送の金券買取を一時中止するとのこと。
外出を自粛する雰囲気が高まり、予定していた旅行をキャンセルするなど、需要が”ぐっ”と下がっているのかもしれない。
また、電車やバスなどの公共交通機関は密閉された空間で大勢が密集する可能性が高いのと、手すりや吊り革などで間接的に接触する可能性が高く、感染が懸念される。
売れないとなれば、当然買取価格を下げざるをえない。
おそらく同様の理由でオレンジカードもレートを下げている。
その他、一見関係が無いように思えるが切手の買取相場も落ちている。
切手全般というより、現行切手のシートの相場が下がっている。
2019年12月時点では某大手切手買取ショップの買取相場は額面の92%だった。1.2%ずつ下がり、2020年4月6日現在は88%まで下げている。
むやみに危機感を助長したくはないが、買い物や外食を控える人が増えていくと商品券や図書カード、グルメ券などの相場も下がる可能性がある。
在宅の時間が増えることを注視すれば、本の需要は一時的に上がるかもしれない。例えそうだとしても需要の前借りみたいなもので、コロナウィルスの感染が収束し、ほとぼりが冷めた頃に需要が下がる「タイムラグ」の可能性も考えられる。どちらにしても経済にダメージがあるのは分かっているので、引き続き厳しい状況になると思われる。
政府の発表やテレビでの報道の仕方によって世間の空気が日々変わる現状。
各方面にアンテナを張り、相場を注視しつつ乗り越えていかなくてはならない。
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