対談/後編|株式会社JFA 代表取締役兼COO 板倉 慎哉 ×  株式会社monobank 代表取締役 吉田 悟

対談/後編|株式会社JFA 代表取締役兼COO 板倉 慎哉 × 株式会社monobank 代表取締役 吉田 悟

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板倉:その場面、場面に合った行動をしていきながら、そこで先の目標を作って行くっていうような。


吉田:今、8割方e-bayに出品をされているということは、そういうソフトみたいなのを作っているんですか?

作ってないですね。


手打ちで出品している感じですか?


そうですね。e-bayの本社ともいろいろ喋っているんですけど、やっぱりシステムを作っても結局面倒くさくって。

うちが今やってる作業効率よりいいもの出せますかってなるとやっぱ出せない。ただやっていることをシステム化しているだけなので。 実際使ったこともあるんですけど全然使い勝手悪くて。

なのでシステムよりかは、こっちで出品のシステムを組んだ方がいいってことで、 ソフトではないですけどやりやすいように軽いシステムは作ってやっています。


一人が写真撮りから出品までの全部をするんですか?


そうです。代行で出品してくれって言われるくらい。


そういう仕事は受けていないんですか?


それは受けています。お客さんの荷物は別会社があるのでそっちに流しています。


売上は7年間上がりっぱなしですか?


上がりっぱなしです。


すごいなぁ。ちなみに目標:年商100億いきたいとか、そういう大きな目標とかあるんですか?


昔はあったんですが、今のところは利益率のバランスもあるんで、どこで落ち着くかっていうのを探っている所です。


利益率を上げるのは、今はe-bayじゃないと実現出来ないですよね?今の仕入れの価格では国内では難しいと思うんです。


そうですね。国内では難しいと思います。


それは当初から利益率アップを目標にずっと動いていたんですか?


いや、国内でやっている時は結構低かったです。

でも海外に販売する旨味を知っちゃったんで。一応外人向けの卸も始めたので。

当然お気付きになられていると思うんですが、みんながそれに気が付くじゃないですか?うちがe-bayやるみたいに。どんどんみんな気付いていくじゃないですか。

e-bayだけに関して言ったら出ている在庫も膨大ですし、スタートが早かったので評価も膨大なんです。例えばうちが100$高くそれを出して 、他の業者さんが同じものを100$下で出したとしても、売れるのはこっちだと思うんです。SEO部分で負けることはないと思っているので、e-bayに関しては他業者の事は一切気にしていないです。 他業者の数字は見ないですし。


売値ベースで物を買うというよりは、仕入れ値ベースで売値をつけるという感じですか?


元々は海外での売値が分かってなかったので、山本の仕入れベースでつけていっていたんです。ただ、僕は結構ぶっ飛んだ金額を付けていくので。 次はそれがベースになって仕入れが上がるという形ですね。

上を作ってあげれば仕入れも出来ると思っているので、一回上を作る作業を僕がしています。


そういう役割分担って面白いですね。そこを分けるのは結構斬新というか面白いのかもしれないですね。


だから山本に「これいくらで売れるんだ?」って言われて、僕が答えて。それを「じゃあここまで追いかけるわ」っていうそんな会話ですね。


山本さんと月にどれくらい会うんですか?


東京に僕が行く事が多いので、東京で落ち合ったりだとか、市場だったりとか。それ位ですかね。基本は電話でやり取りをするくらいです。


今回、こちらに名古屋から電車で1時間くらいで来たんですけど、僕も下関なんで決して立地が良いわけじゃない。 僕も下関で生まれ育ったのでその場所でやりたい思いがずっとあるんですけど。そういう思いなどあるんですか?


わざわざ東京に出て行ってプラスになる事って、今は多分無い。地元がここという事もあって、とりあえずここから始めようって。


いつか名古屋市内に本部を構えたりとかは?


多分無いと思います。考えていないですね。

そこに何か利点があれば良いと思うんですが、今のところは無いです。


なるほど。そこに見栄を張る必要は全くないという事ですよね。そういう意識って必要ないですもんね。でもそういうのが好きな人の方が実際多くないですか?(笑)


そうですね。ネット事業って東京とかでやって何の意味があるんだろって思うので。どこでも出来るんで。


今後の目標とかありますか?


いや、大きな目標は立てられないですよね。これだけ様変わりしていくんで。その場面、場面に合った行動をしていきながら、そこで先の目標を作って行くっていうような。

市場も大々的にやっている訳じゃないんで、どれだけの出来高を作ってやりましょうっていうような大きな目標が立てられないので。今ある材料でどこまで出来るかって。 年内目標くらいしか立てられません。


なんかすごく地に足が付いた方だなって思いましたね。

どちらかというと、浮かれているようなイメージがあったんですが。イメージですよ?(笑)


はいはい。(笑)


人の噂話でしか知らないので直接会うってすごく大事だなって思いました。すごくしっかりと考えられているんじゃないかなって思います。じゃあ、今自分たちが出来るベストをやっていこうっていう感じですね。


そうですね。目標と言えば宝石やりたいなくらいですね。


ちなみに今おいくつなんですか?


山本と一緒なんで27歳です。


27歳!?若いなあ。いつまで仕事を続けたいですか?40歳とか?


そんな長くやる気はないですけどね。40歳で辞められたらいいなって。


まじで?(笑)僕40歳なんですけど…


そこで誰かに任せられたらなって。うちの会長も早い段階でスイッチしてくれたんで、それを見ているので。


ちなみに結婚はされているんですか?


しています。子供も1人います。


じゃあその子供にバトンタッチできたらな、と。


そうじゃなくても、会社の子でもいいですし。スイッチするって大事だなって思って。若いほうが頭の回転も速いし。

時代の順応力というかね。


そうですね。ずっとやっているとしがらみみたいな、自分の固定概念みたいな、生まれてきちゃうじゃないですか。

ガッチガチですよ。僕。


それが捨てられないくらいなら、辞めっちゃった方がいいかなって。

その時になってみないとわからないですけど、自分がやってそういう固定概念が入ってきちゃうなら、入ってない新しい人間に渡した方が。それでうちがよかったという例も実際あるんで。


ゼロからつくっていくわけですからね。商材があくまで中古のバッグであっただけであって、それが果物でも変わらないと。


そうですね。


じゃあ扱う商材が中古のブランド品だったり時計宝石だったりする必要も必ずしもない?5年後にインタビューに来たら全く違う業種になっている可能性もある?


宝石だけになっている可能性はあります。


不動産とかになっている可能性は?


可能性はないことはないですが。


何らかの商材を変えていきながらも中古品のマーケットの中で、インターネットで特化してという感じですかね?


そうですね。ただ、オリンピックの影響で国内需要が増えてきたら、短期間でも店舗を出してみようとかはあるかもしれないし。


その時々の自分のアンテナに引っかかったものをやっていこうと。


そうですね。

ありがとうございました。勉強になりました。








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monobank auction 旧「いちばから」2015年5月号の掲載記事です。

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