monobank news|どうなる?金・プラチナ相場

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どうなる?金・プラチナ相場

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report:森崎 正也

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2020年2月末から3月にかけて、金プラチナ相場には大きな動きがありました。
2月29日には、国内取引価格で金が300円、プラチナが200円下落。
プラチナに関しては、20日頃から徐々に値段を落としてはいましたが、金は急落という印象でした。

実は、急落した2月29日に喜平やコインなど総額250万円にも昇る地金製品を査定する機会があったのですが、金プラ相場急落の報せを聞き、査定額を235万円に下方修正せざるを得なくなり、その結果買取が不成立になったという悔しい思い出と共に記憶しています。

その後も緩やかに相場の下落が続きましたが、3月中旬には再び金相場が急騰するなど先行きが読みにくい状況が続いています。

2020年2月から3月の金・プラチナ相場の動きを振り返ります。





相場の比較(※2020年2月25日~3月19日)

  金  
高値:3月9日   NYゴールド 1,681ドル/oz 為替1ドル102.3円 → 国内金相場5,529円/g
安値:3月19日 NYゴールド 1,467ドル/oz 為替1ドル110.0円 → 国内金相場5,188円/g

3月9日と3月19日を比較すると、NYゴールド価格は13%下落し、為替は7.6円の円安になりました。
金の国内価格は1gあたり何円、の換算が必要となります。
3月9日で言えば

1,681ドル/oz÷31.1(1oz=31.1g)×102.3円=5,529円/g

という値が算出されました。同様の事を3月19日で行うと5,188円/gとなります。
このことより、3月9日に比べて3月19日の国内金価格はマイナス6.2%になったと言えます。


 プラチナ 
高値:2月25日 NYプラチナ 1,002ドル/oz 為替1ドル110.1円 → 国内プラチナ相場3,547円/g
下落:3月2日   NYプラチナ 858ドル/oz 為替1ドル108.3円 → 国内プラチナ相場 2,987円/g
安値:3月19日 NYプラチナ 589ドル/oz為替1ドル110.0円 → 国内プラチナ相場 2,083円/g

2月末から徐々に相場が下がりはじめ、3/2には高値からマイナス16%となりました。更に暴落が起こり高値から42%ダウンとなりました。

3月19日を底にプラスに転じています。金は為替の影響もあり3月9日並みの価格まで戻す事もありましたが、プラチナは2月25日の価格と比較すると70%程度の金額までしか回復できていません。





今回の地金相場急落には、世界情勢が大きく関わっていると感じています。
大まかには、covid-19により中国国内の工場停止→原油需要減→ロシアとサウジが原油増産→原油価格急落→アメリカ株急落→現金確保という動きが生じた為、金やプラチナなども売られた、という流れです。
相場下落後は回復する動きがありますが、金とプラチナでは回復力が違いますので、そこは実需の差が出ているのかも知れません。
金は需要の約50%が宝飾品で、プラチナは需要の約40%が自動車触媒です。今後の世界経済が不透明な中で、宝飾品の需要や販売量や自動車の生産台数・販売台数などにも注目していく必要があります。



【参考】
金に関してのニュース

・コロナウイルスのパンデミックにより、金精製施設の閉鎖や航空便のストップし、金現物の取引の障害となることで、金の供給が滞る可能性がある。

・ロシアが金の購入をストップする。

プラチナに関してのニュース
・EUでは自動車によって排出されるCO2量の削減を強化している。WPICのレポートでは、よりCO2排出量が低いディーゼル車の需要が高まり、ディーゼル車の自動車触媒としてプラチナの需要が高まる可能性があるとしている。

・プラチナの主要産出国の南アフリカでは3月26日から21日間の外出禁止を発表。これに伴い、プラチナ鉱山も閉鎖され供給量減少の可能性がある。

・参考
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相場が下落している金・プラチナ。これまでの推移やどのような要因が考えられるのか、考察します。

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