対談|有限会社ウィルパワー  代表取締役 江川 健次郎  ×  株式会社monobank スタッフ

対談|有限会社ウィルパワー 代表取締役 江川 健次郎 × 株式会社monobank スタッフ

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今回は質屋学校にもご参加いただいているリユースマンこと、有限会社ウイルパワーの代表取締役 江川 健次郎様にお話を伺いました。

中古品・リサイクル品の買取り販売を倉敷市・丸亀市・高松市を拠点に展開されています。


monobank:「道具屋」さんと「まんでがんセブン」さんの2つのお店があるんですね?


そうですね。「まんでがんセブン」っていうのは、四国のお店を出すときに「道具屋」でいこうと思ったんですが、地域密着にしたいなと思って、「まんでがん」っていう地方の言葉を使ったんですよ。 「まんでがん」っていうのは「まとめて」っていうイメージの言葉みたいですね。セブンっていうのは、その時に質屋の許可もとったので、スーパーヒーロー的な「セブン」でいいかなと付けました。


10年以上されてらっしゃいますよね。苦労されたことは?


20年以上ですね。もともと骨董から始めたんですね。で、骨董だけでは飯がくえんということでリサイクルを始めて。15年くらい前は、 宝石とかバックの個人オークションをやってました。ただね、泥棒とかにもあったり、なんやかんやで宝石とかはやめようかなと。


楽しかったことは?


いつの間にかここまできましたからね。仕事をやってることは楽しいんですよね。ただね、仕事だけが楽しい人ってね、人間としては欠落してるんですよ。 絶対バランスが大事だから。人生が幸せかどうかって物差しになったらね。仕事が終わって落ち着いた時なにが残るかっという話ですよね。仕事ばっかりしとったらなにも残らんよって話を、 僕の知り合いが言ってるのを聞いてドキッとしたんですよ。



ホームページを拝見したのですが、すごく丁寧だなぁと印象を受けました。リサイクル業って買取り品をきれに掃除したりして、雑な方じゃなかなかできない仕事なんだろうなと思いました。


そうですか?僕は雑な性格ですよ。宝石をずっと見て背中バキバキになるようなことはないですし、大きいものを運んだり掃除したりだとか。リユースは、場所がいるんですよ。だから、丁寧の感じがちょっと違いますよね。


質屋さんって、これがいくらで売れるからどこまで利益を削ってとるかってイメージがあるんですよ。マイナスをどこまでみるかって感じですかね。 質屋さんの場合は利息収入という考え方もありますし。


リユースはどちらかというとプラスの考え方なんです。変な話、安く買って高く売れってことなんですよね。見たこともない物とかわけわからん物とか、 なんとなく雰囲気で買うこともあるんです。それが化ける時もあるし、ダメな時もあるし、それが面白いですね。


それと、リユースは手間を考えるんですよ。手間がかかるから。例えば、2人で冷蔵庫を買取りに行って、掃除して点検・整備して、だからなんぼで売ろうかなって考えるんです。 だから根本の考え方の違いはあると思いますよ。


それと、質屋さんとのもうひとつの違いと思うのは、流通している物の方が質屋さんでは喜ばれると思うんです。ホントの意味でリユースでは、 流通性が少ない物を自分で流通を作って販売していくという面があると思うんです。自分が相場を作れるって。僕は、それが一番リユースの面白いところだと思います。 だから、他社にいったら二束三文ですよって言われるものが、うちではいくらですよって言えるスタイルを確立していきたいなと思っています。


そういう目標とか、ご自分から発信していこうという意識が高いですよね。


僕はリユースに関しては意識がちょっと、少し高いと思っているんです。2.5mmぐらい高いってね。(笑)



ホームページで「もったいない」というキーワードを拝見しましたけれど。


前に言ったように大型提携などで流通が大きく変わってきてるんですね。リユース業界ががらっと変わってきているんですね。

そこで、リサイクルショップとして生き残りを考えたときに、はたしてうちの店が必要かどうかということを思うんですね。だから業種転換っていうよりは、必要に役立つ店になりたいなと思うんです。

「もったいない」ていうのは、ゴミじゃないの?っていう物が材料だったり商品になるんですよと提案して、あそこだとなんかしてくれると思ってもらえるようにしたいということなんです。うちでは、 アルミ缶やスチール缶・雑誌や段ボールとかをお客さんが持ってきて再資源として使えるようにしています。あとは、日本では流通できない物、例えば傷ついたビニールソファーとかは、輸出するようにしました。

ですから、買取りとあわせて回収という考えもあります。買取れるものは買取り、回収するものは回収して、資源ごみは資源として、まとめて安心してお願いできるお店になれるのかなと思います。 「役立つ」というのがひとつのキーワードですね。


今からの時代にそういう考え方は増えてきそうですね。


そうですね。社会問題のひとつにゴミ問題がありますが、うちのホームページにも「リサイクルショップ活用術」っていうのを載せてますが、うちを通じて社会の役に立ってると思ってもらえるといいなと思っています。


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先日のオンライン質屋学校にご参加いただきました、有限会社ウィルパワー 代表取締役 江川 健二郎様との対談です。(※monobank auction 旧「いちばから」2015年5月号の掲載記事です。)

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